安藤忠雄と光
つくることで安藤忠雄の思想を感じる取り組み
2年生の村松さんは自由研究で素晴らしい作品を提出してくださいました。この記事の写真は、村松さんが作った模型作品です。
村松さんは、小学校4年生の時まで近くに有名な教会があると知らず、「どうしてこんな住宅街の中に教会を造ったのだろう」と疑問を持ち調べ始めました。光の教会は、コンクリートを打ち放ってある建物で斬新さを感じます。「殺風景なコンクリートを暖かみのある建築物に変えられることが特徴である」と村松さんは言います。この研究において、現地を訪問し、安藤忠雄氏が設計した建築物を調べながら、光の教会の模型を作り、ジオラマとして完成させました。模型には小窓が作られているので、スマホのレンズで見ると、まるで本当の教会にいるような気持ちになります。
村松さんは言います。
*「光は単に明るさを意味するものではない。光は光そのままに自然の一要素として扱われる」という安藤氏の言葉を引きながら「『光』は安藤さんが自分の作品の中で長く探し続けてきたものだとわかりました」(村松)
*「生活や自然となじんだ教会をつくりたかったからなんだとわかりました。自然の光を照明としてだけではなく、建物の一部として取り入れることで暖かみのある建物にしたかったんだと思いました。」
村松さんは私たち大人に実際につくる中で設計者の意図や思想を感じることができ、そういった本物の経験を潜らせた感覚、共感力みたいなものが今こそ大事なのだということを教えてくれているように思います。
コロナが明けたらぜひ皆さんも光の教会を訪れてみてください。そして村松さんの作品は中学にてディスプレイさせて頂いておりますので、ぜひみにきていただければと思います。ところで写真からおわかりいただけるように、模型として見てもとても完成度の高い作品です。
模型製作を通して村松さんが私たちに教えてくれたことを大事にしていきたいと思います。(沼田)