【部分日食】観察講座(オンライン)同志社中×石垣・波照間 DAY1レポート
壮大な天体ショー【部分日食】を、沖縄とオンラインでつながって観察!
『事前講座では、日食とは何か?や前回の金環日食のときの写真などを見ることができ、とても良かったです。これが再び起きるのは10年後ということで、必ず見たいと思いました。またその日までに、さらに日食のことについて調べて、万全の準備で迎えたいと感じました。当日の観察がとても楽しみです。』(2年生 K.Sさん)
今回の「学びプロジェクト」は、2020.6.21(日)夏至の日に日本全国で見られた、太陽と月による壮大な天体ショー【部分日食】を、沖縄の石垣島や波照間島とオンラインでつないで一緒に観察しよう!というちょっとスペシャルな企画で、参加申込者が50名を超え、実施前から盛り上がりをみせていました。
京都・西陣で「向塾」を主宰されている木村文俊さんのコーディネイトで、国立天文台の石垣島天文台で所長をされていた宮地竹史さん(現在は、石垣島美ら星ガイド・アドバイザー)とつないでいただき実現した今回の学びプロジェクト。部分日食も、日本国内では特に南西諸島で大きく欠ける予測で、それをオンラインで一緒に観察できる!そして、何といっても、宮地さんからの解説講座で、天文の“ほんもの”の学びを味わえる!関西と沖縄、地域での見え方の違いを楽しめるだけでなく、科学の学びから文化や風土を知る学びにも発展できそう!そういった期待が参加者全員で共有できていました。
6月19日(金)は[事前講座]ということで、放課後、各自帰宅した時間帯にオンラインで実施しました。観察当日にむけて「日食」の知識と観察方法を学ぼう!ということで、同志社中の理科の先生たちが登場して講義しました。ちょうど2年生が理科Ⅱ分野の学習で天文をやっており、臨時休校中の課題学習も「太陽の観察」でフィット。しかし講座の参加者の多くは1年生でしたので、「部分日食のしくみ」から丁寧に解説が行われました。『太陽と地球の間に月が入り込み、ぴったりと重なって起こるのが日食』、『実際の大きさは400倍も違うのに、月が地球に近いので同じ大きさに見える』、『月の公転軌道が楕円。月が地球に近いと月が大きく太陽をすっぽり隠すので皆既日食になる。今回の金環日食は月が少し遠くて太陽の淵が見える。日本では金環日食はみえないので、部分日食になる。』などなど、2年生理科Ⅱ分野の成田先生からの解説に、みんな興味津々で真剣に聞き入っていたのがzoom越しにも伝わってきました。前回2012年の金環日食のとき(お昼間だったので、同志社中でもみんな屋外に出て観察しました!)についても、成田さん自身の観察記録とともに紹介がありました。みんなへの質問で、「金環日食のときに、Baily’s beadsという現象がなぜ起こると思いますか?」とあり、『月が完全な球体で無いから(クレーターがある)』と回答した生徒がいて驚きました!
同じく2年生を担当している吉岡先生からは、日食観察メガネ(遮光フィルムを活用)のつくりかたと、日食をスマホで撮影する方法について講習がありました。太陽は絶対に直視してはいけないため、「専用の黒いフィルム(遮光シート)」を参加者全員にプレゼント!メガネを手作りしたり、スマホのカメラレンズにあてると上手く撮影できるなど、当日にむけての楽しみ方を紹介しました。
6月21日(日)は、いよいよ日食観察当日。自分自身で実際に観察してみることはもちろん、石垣島・波照間島とzoomライブ中継してのオンライン観察会への参加と、国立天文台ホームページでYouTubeライブも放映されることも、皆さんに共有して[事前講座]が終わりました。まだまだ聞きたいことがあったのか、講座が終了してもzoomから退出せずに居残る生徒もちらほらいて、理科の先生との質問タイムも少し延長するほど、楽しさに火がついている様子でした。(古城)