ハーバード大学の教授から届いた紙の手紙
遠く離れていても励まし合うつながりを
親しくお付き合いをさせていただいているハーバード大学のダニエル教授から手紙が届きました。彼とは、昔MITで開催された国際会議からの付き合いで、毎年行なっている同志社中学校の企画ハーバード研修旅行のプログラムで、直々に参画してもらったりしています。今、アメリカの大学でもオンライン中心の学習スタイルになっていて、特に科学技術教育を専門としている彼にとってはとても辛い状況だと書かれていました。学生たちにはオーゼンティクな体験やサイエンスの感動を!というのをモットーに仕事に打ち込んできたからこそ、講義・実験・実習ができないことはことさら辛いのだと言います。しかし、目の前の課題に一つ一つ向き合いながら乗り越えていきたいとおっしゃっていました。私たちも同じ思いでいましたが、ダニエル教授から言われると、当たり前の話ですが、ハーバード大学だろうがどこでも共通に同じ困難が降りかかっていて、みんなそれに向かっているんだということを思いました。
このインターネット時代にあえて紙のお手紙を書いて送ってきてくださったことに驚きましたし、嬉しかったです。もちろんEメイルもFBもつながっていますから、一瞬で通信は可能なのですが、あえての紙の手紙というところに考えさせられるものがありました。コロナ禍によって世界は孤立を余儀なくされているからこそ、離れていても励まし合うような関係、人と人とのつながりの大切さというものをことさら強く感じます。テクノロジーによって加速されたグローバル社会においても、あるいはおいて「こそ」かもしれませんが、この世界規模のパンデミックは、私たちに課題と本質を与えているのだと思います。つながりを大切にしながら、共に知恵と工夫を出し合いながら授業そのものを新しいものに変えていく努力をしたいと思っています。(沼田)