書籍紹介「図解 科学12の大理論」
書籍紹介
矢沢サイエンスオフィス編著「図解科学12の大理論」
Gakken
幅広く分野の12章からなる本です。前半は物理です。物理は主に高校で学習しますが、自然や宇宙を取り扱っているので親しみのあるテーマだと思います。
第1章 ニュートンと古典力学
第2章 アインシュタインの2つの相対性理論
第3章 量子論は相対性理論とどう違うか?
第4章 ビッグバン宇宙論
第5章 スティーブン・ホーキングの仕事
次に、数学メインの内容をはさんで、人口論、社会主義論と続き、生物、生命の話題へ移っていきます。
第6章 リーマン幾何学
第7章 「次元」とは何か?
第8章 マルサスの「人口論」
第9章 マルクス理論と共産主義
本書を通して読むと、それぞれのの章のつながりを理解できますが、この文章では省略して次の機会に書きたいと思います。
第10章 ダーウィン進化論
第11章 生命発生の理論
第12章 脳と意識の理論
ダーウィン(イギリス 1809-1882)が提唱した進化論(「種の起源」1859年)は、学校でも教えられますし、日本で生活していると多くの人はほぼ正しいと信じているのですが、世界全体では決してそうではありません。本書でも説明されていますが、おそらく人類77億人(2019年)の半数以上はそれぞれの信じる「神」や神的な存在を世界の創造者だと考えています。そう考えると、ダーウィンが進化論を提唱したとき、なかなか受け入れられなかったのも想像がつきます。
今回、具体的な内容紹介はダーウィンの進化論のみですが。一つ一つの章が深い内容に触れつつ簡潔に記されている本です。興味を持たれたところから読んでもらえるとうれしいです。
(数学科 園田毅)
○関連書籍
オーウェン・ギンガリッチ 編集代表、レベッカ・ステフォフ著、西田美緒子訳
「ダーウィン 世界を揺るがした進化の革命」オックスフォード科学の肖像シリーズ
大月書店 2007年