モノコトイノベーションは単なるコンテストやイベントじゃない
実際にプロトタイプまでつくる本物の学びの理想郷
技術科ではデザイン思考に注目したものづくりを授業で行なっています。そしてその一つ発信・発表の場としてモノコトイノベーションを授業としてすすめています。
ものづくりとはその「モノ」の先にある人々の思いといかに同期するかではないかと思っていますが、モノコトイノベーションは、社会との繋がりを実感をもって中高生たちが学べる理想郷だと思いました。特定の技に焦点をあてたコンテストやイベントではなく、プロトタイプとしては実現段階にかなり近いプロトタイプまでのものづくりを意識した本物の学びの場ではないかと思います。
同志社中学から多くの人がエントリーし、10名以上の方が審査に東京大会に参加されました。
2019年夏、モノコトに参加してたくさんのことを学んできた生徒の生き生きとした振り返りをごらんください。
「モノを作っていくときには、私のチームのテーマは[ 身の回りの働くをウキウキさせるモノ』だったので、まず始めに、 私達がいつもしている仕事を付箋に書き出しました。その中から、 シーン選びをして、みんなが共感できる、 モヤモヤするシーンを選び出しました。
そこから、そのシーンについてもっとくわしく掘り下げていき、 最終的に[ グループワークの時に本音を上手く伝え合うことができない。 だから、みんなで本音を言い合えて、 最善の形へと役割を割り振りたい] がユーザーのインサイトだと解釈しました。
そこで、それを解決するものとして『ぶっちゃけぼっくす』 というものを発案しました。これは、 爆弾ゲームのようにこの箱をかぶりながら話して、 本音を伝え合うことができるものです。何かをかぶり、 外の世界と1つ隔たりを作ることでSNSのような匿名性と、 非匿名を掛け合わせることが出来ました。今、 中高生が自由に意見を共有できる場がその匿名性によるものだと意 見が一致したからです。
また、 爆弾ゲームのような雰囲気でコトを進めることには理由があり、 不満を抱えていたとしてもゲームのような和やかな雰囲気を作るこ とで多少鋭い意見が出たとしてもわらって聞けるとも考えたからで す。
私達のグループは、このようにして意見が固まりました。
最終日は2時まで話し合って5時に起きるなどハードスケジュール でとても大変でしたが、 こんなにも1つのことに時間をかけて考えることがとても気持ち良 い事を知りました。
また来年も、絶対参加したいです!!
私のように何かに興味を持っている人も沢山いて、 学校外で活動している人が沢山いて、私も見習って、 学校外でも活動をしたいと思いました。本当に、 ためになるプログラムでした!」(2年高橋さん)
技術科ではこのような生徒の学びと、モノコトイノベーションのような本物の学びの機会を応援していきます。(沼田)